半X

私は、野菜作りのほかに動画編集のお仕事もさせていただいていますが、
そのことについて私なりに思うことを書きたいと思います。

そもそも「編集」とは?

ひとつの動画を作成するためには、まず企画・構成(プロデューサーやディレクターなどが担当)があり、それに沿って演者が演じたものや、風景や景色、またはイベントなどの状況をカメラマンが撮影したものを、最後に形を整えたり並べ替えたりして1本の映像にする(企画・構成→撮影→編集)というのが一般的な流れになります。

最近ではYoutubeやFacebook、或いは会社の広告などに動画を利用する人も多くなり、企画・構成と撮影そして編集と分業化されて、それぞれ在宅やリモートワークでも出来る仕事として外注化されている場合が多数ありますが、この編集の仕事だとPCのみ(在宅)で私のように子供が小さくてなかなか外に働きに出られない方や、会社員の方でも帰宅後や休日の隙間時間に出来るのでけっこう人気があります。

そもそも編集というのは、動画を作成する最後の工程になりますので、つまりは企画や構成に沿って撮影された映像や音の素材を、これまた企画や構成の意図に沿って、並べ替えたり、その映像を見る視聴者さんが、最後までおもしろく・見やすく・楽しめるように無音雑音部分を削除したり、また音量の調節や映像の明るさなどを調整し、さらにはテロップを入れて面白さや伝えたいことを強調したりわかりやすくしたり、BGMを入れて雰囲気を出したりする事です。

なので、企画や構成の意図をきちんと把握した上で編集作業をしないと「お仕事」として成立しないという事になります。クライアント様がその動画で伝えたいことは何なのか?(企画の意図)それを考えて、強調する部分・カットする部分を選択しなければいけません。

動画編集でやってしまいがちな事

企画や構成の意図と合致していなければ、どれだけ凝ったカットやテロップを入れようがBGMをつけようが編集の意味がありません。外注でお仕事をさせていただくうえで、よくやってしまいがちなのが「自分」がカッコイイとかいいと思う自分よがりなエゴ編集です。どの仕事でも同じだと思うのですが、自分がどう思うか?ではなく、お仕事を依頼してくださったクライアント様がどういう仕上がりを求めているか?という事が非常に重要です。

動画編集作業と動画制作の違い

編集のお仕事はいわば大工のような仕事だと私は思っています。設計図(企画・構成)に基づき、それを忠実に再現していく…そんな感じだと思っています。
一方、動画制作というのは、設計士や空間デザイナーのようなクリエイティブで芸術的な分野で、クライアント様の想いや頭の中のイメージを引き出し、具現化する仕事。私はそういう風に感じます。なので、動画編集というお仕事は、新しいものを創りだしたりイメージを具現化するセンスや技術や能力はなくとも、クライアント様の意図を読み取っていく能力があれば誰でもできると思っています。(もちろん、編集ソフトの使い方などは覚えなければいけませんが…)

むしろ、編集作業においてはクリエイティブなものを作りたい!という考えは、逆に邪魔になるかもしれません。

例えば、商品券などの箱を組み立てる内職で、規定通りに仕上がっていなければ、やり直しや返品。ひどい場合は、次からのお仕事を貰えなくなります。
自分がこの方がいいと思ったので…と勝手な形に箱を組み立てる訳にはいかないですよね。

自分が「いい」と思うものの提案ではなく、まずはお相手の意図に沿ったものを作れるようになることが第一歩。
そのためには最低限の「技術」や「迅速さ」を習得する必要はありますね。

最初は、何度もやり直しになったり、継続してもらえず単発で終わってしまうこともあります。
しかし、それをひとつひとつ試行錯誤して、クリアしながら実績を積んでいくことが大切だと私は思っています。